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古代のロマンをたずねてpart.2

古代のロマンをたずねてpart.2

石上神社

私の大好きな石上神社です。

古代の山辺郡石上郷に属する布留山の西北麓に鎮座しています。

非常に歴史の古い神社で、『古事記』・『日本書紀』に既に、石上神宮・石上振神宮との記述があります。




石上神社・鳥居





古代軍事氏族である物部氏が祭祀し、ヤマト政権の武器庫としての役割も果たしてきたと考えられている。

古くは斎宮が居たといわれています。





石上神社・拝殿






物部氏の祖はご存じの通り櫛玉饒速日命です。

日本書紀には櫛玉饒速日命は、天岩船に乗って天降られたと書いています。
古事記では天忍穂耳命(紀では天忍穂耳尊・アマテラスの子供)の子供は、長男が天火明命で、次男がニニギです。

神武天皇はアマテラスから数えると6代目の子孫です。

ニギハヤヒの方は、アマテラス--天押穂耳尊--彦火明命(ニギハヤ)ですから、3代目の孫に当たります。

神武天皇が奈良に着いたのは35歳のころですが、彦火明命(ニギハヤ)は神武天皇よりも早く河内に降臨したといわれています

そして、ニギハヤは長髄彦と一緒に戦をしていたことになっています。

ニギハヤはニニギよりも先に天孫降臨しています。
そして、長髄彦はニニギよりもニギハヤのほうが先にきているのだからとニニギを受け入れなかったのです。


のちに、ニニギノ子孫神武が紀伊半島を回って吉野を通って大和入りして政権を奪います。

本当ならば敵方であるニギハヤの子孫の物部氏の本拠地である石上神社をつぶしてしまわなかったのは、やはり神を恐れてのことなのではないでしょうか。


わたしは、石上神社の神様は実は伊勢神宮の神様よりも格が上なのではなんて勝手な解釈をしていたりします。


それに、大和朝廷の納める三輪山には出雲の大国主命を祀っていて、天照大神を伊勢で祀っているなんて面白いですよね。


古代の謎はますます深まりますよね。




門





ところで、石上神社の横の内山永久寺をご存知ですか。
かつては「関西の日光』と呼ばれ大寺院だったのですよ。



法隆寺が1000石、西大寺・長谷寺がともに500石だった頃、この内山永久寺は1000石だったのです。
すごいですよね。
その内山永久寺の守り神が石上神社だったのでした。
廃仏毀釈で今は寺跡しかないのが残念ですね。


それから、石上神社の池のワタカをご存知ですか。




池の魚






【ワタカ伝説】

追っ手が迫り池のそばの木陰に隠れていたが、この時、愛馬がい
なないたので、天皇が間髪いれず、馬の首を切り落とし危機を脱したという。

馬の首は本堂池に落ちると化して、草を食う魚、『馬魚ワタカ』になったと伝える。



伝説が伝説を呼び、善男善女で寺は賑わったが、明治の初めまで、誰一人、
魚に手を出すものがいなかったのだそうです。

永久寺が消失すると、池の水は農業用水に利用され、魚を獲って食する輩まで出てきた。ワタカは信心深い人の手で大正8 年奈良東大寺の鏡池に移されました。

体長15~3センチ口先長く馬顔、夏期水草を飽食するのだそうです。
琵琶湖淀川水系固有種コイ科。

石上神社鏡池に棲息するワタカはこの時代の原種といわれ天然記念物です。


それから、石上神社といえば七支刀です。




七支刀





禁足地にある神庫に収められている七支刀(ななつのさやのたち)は剣の刀身から両側3箇所で鹿の角状に枝分かれした珍しい形で国宝に指定されています。

中国の東晋の太和4年(369年)、百済王が倭王に献じた「七支刀」でないかといわれています。


石上神社の御祭神は


布都御魂神(神武が熊野で動けなくなったのは、天原より降ろした刀のこと)

布留御魂神(饒速日命が持参した十種神宝のこと)

布都斯御魂神(天叢雲剣・天之羽斬剣、素盞鳴尊がヤマタノオロチを切った剣のこと)



いずれも、布都(フツ)とか布留(フル)とかは刀でものを切った時の音とか奮い立たすとかの意味があるようです。
元気がない時も、魂が奮い立つような力を下さるという意味なのでしょうか。




倭姫が日本武尊に授けた草薙剣は八岐大蛇(やまたのおろち)の死体から出てきたものでもとは天叢雲剣(あめのもらくものつるぎ)と呼ばれたがこの時日本武尊が駿河の焼津で火攻めにあった時に自然に抜けてあたりの草を薙ぎ払い助かったので草薙剣と呼ばれるようになったのでしたね。


その、天叢雲剣のがここ石上神社にあったのだということでしょうね。


石上神社はとても気持ちの良い神社です。
歴史が深いだけではなく、多くの方の信仰がいまも息づいている魂のこもった神社だと思いました。









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